【彩雲国物語】ネタバレ注意!あらすじとラストの考察【小説】

漫画・小説

この作品はどんな小説なのか

アニメのレビューが好きな人は、あらすじを知っているかもしれませんが、この小説は2003年10月から2011年7月まで角川書店の角川ティーンズ文庫で刊行された小説を原作とし、テレビアニメやマンガでも公開されました

主人公は、紅秀麗というお姫様で、幼い頃に病気で生死をさまよいますが、母親が眠ることで封印をかけて寿命を引き延ばすことに成功しました。

あるきっかけで国王の教育係として後宮に入り、その後国家試験に合格して出世したり降格したりしながら様々な経験を積んでいくという物語です。

登場人物は他にも国の王様や役人、武官の出世頭など様々なキャラクターが出てきてストーリー展開が進んでいきます。

主人公の姫は、役職が与えられ茶州という場所へ行くと幼少期に命を助けられた封印が解け、途中から人間ではなくなり、まるで骸骨のような生き物に変化してしまいます。

彩雲国物語の背景

この作風は、主に中華の世界観をイメージして描かれています。唐の中でも特に三省六部という場所が取り扱われ、国試は官史を登用するための試験ですが、これは実際に中国や韓国などで行われていた科挙がモチーフです。

また殿試は唐代に用いられていませんでしたが、この話では出てきます。主役の紅秀麗は、最初貧乏な生活をしていましたが、名門の紅家直系の娘ということもあり、途中から公務に就いて働きたいという夢をかなえました。

その後も側近たちとの競争が激しい世界で、たくましく生き抜いていくというあらすじです。

物語の流れで描写される法律、制度、政治抗争などは、当時の中国を参考に脚色された内容ですが、その土台となる思想や価値観は現代日本の生活文化や歴史認識も取り入れられた構成となっています。