山下清おにぎりが好きだった?ドラマ裸の大将の放浪中の画家山下清おむすびセリフ考察

テレビ番組・芸能

大ヒットした「裸の大将放浪記」というドラマ

坊主頭の芦屋雁之助が山下清を演じた「裸の大将放浪記」というドラマは、大ヒットしてシリーズ化され、山下清はお茶の間の人気者になりました。

芦屋雁之助の後は、塚地武雅が清を演じることになり、ドラマは長期にわたり愛され続けたのです。山下清は軽度の知的障害を抱えた画家で、特にちぎり絵が有名となり、日本のゴッホと呼ばれています。

山下清は定住が嫌いで、全国を行脚して絵を描いていました。

ドラマでは、全国各地で山下清が騒動に巻き込まれては、その純朴な人柄から地元の人たちに愛され、問題解決に至るという展開が定番でした。

毎回、水戸黄門のパターンのように、最後に山下清が有名な画家であることが判明し、登場人物たちがみんな驚くというオチが好評だったのです。

おにぎりに関する山下清のセリフ

ドラマでは、旅先でお腹を空かせた山下清が、出会った人たちにおにぎりをせびります。その殺し文句は、「ぼくのお母さんは死ぬ間際に、『清や、お前はお腹が空いたら、優しい人からおにぎりをもらって食べなさい』と言って死にました」というセリフでした。

このフレーズはドラマで毎回のように繰り返されたので、裸の大将と言えばおにぎりというイメージが定着したのです。ドラマのキャストたちは、どもりがちでたどたどしい喋り方しかできない山下清を不憫に思っておにぎりを与えます。

しかし、山下清の母親は息子より長生きしており、清の最期を看取っていることから、このセリフはおにぎりを獲得するための方便だったのです。

ただし、どもりは本当で、清は幼少期に罹患した重度の消化器障害のため、知的障害と吃音の後遺症を抱えることになってしまいました。

清本人は吃音を気にしていなかった様子で、他者とのコミュニケーションにもさほど影響が無かったようです。