なぜ進化しなければならなかったのか?
能力のパラメータを比べると、攻撃の精度が上がったくらいで劇的な変化は見られません。しかもウイルスを散布するという能力からすると、射程距離が短くなるのは、むしろ劣化ではないかと考えてしまいます。しかし、それでもフーゴは進化させる必要があったのです。
彼は仲間とともにボートに乗り込むことができませんでした。あの時の選択は正しかったのかと常に自問してきたのですが、ミスタにはあっさりと生き残ったから正解だと言われてしまいます。別れのとき、フーゴは「組織なくして、生きられない」と自分を納得させました。一歩踏み出すことができなかった自分を認めたくなかったに違いありません。
スタンドは本人の性格や心理を少なからず反映しますが、フーゴほどそれが表裏一体として現れたスタンドはないでしょう。常に仲間や自らをも破壊しかねないその能力は本来ならば敵を倒すということと矛盾しており、この二重性は進化してもなお強力になったのです。
ただしそれはウイルスがより強力になったことによるもので、フーゴが攻撃を強めれば強めるほどウイルスの強力性が増し、それがウィルス自身を破壊することなるのです。これが射程距離が短くなった要因であり、仲間のために戦うためには避けられない進化だと考えられるのです。
活かすも殺すもフーゴ次第
仲間のために覚悟を決めたフーゴにもたらされた能力の進化は、今後ジョルノのもとで発揮されることになるでしょう。
さらなる成長をみせるのか、という点も気になるところですが、彼がどのように能力を活かすのかというところも気になるところです。
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